記憶

楽しみにしていた紅葉は、思った様な色合いにならないまま終わってしまいました。
去年は、真っ赤なもみじとイチイヒノキのオレンジ色の間に鮮やかな黄色の銀杏が
青空を背景に、それはそれは美しかったと憶えているのですが
今年は、他の木が紅葉する前に銀杏は葉を落とし
もみじも然程色づかないままに散ってしまいました。

何事も一期一会、再び巡り合えるというのは奇跡の様なもの
その時々を大切にしなければなりませんね。

とはいうものの、ひとつの小さな疑惑が私にはあるのでした。
それは、私の記憶に対する疑惑・・・。

結構よくある事なのですが、昔観て感動した映画を観直したりすると
「あれ?もっとこんなシーンがあったはず・・・?」
というような事が起きます。

これを私は「淀川長治現象」と呼んでいます(^^;)

昔深夜に放送していたテレビ番組で淀川長治さんがオススメの映画を紹介するという
「映画の部屋」という番組があり、そこで紹介されていた映画を観に行きましたが
淀川さんが「ここが素晴らしかった」と言っていたシーンが
どこにもないままに終わってしまいました。
その話を映画好きの友達に話したら、「あるある。淀川さんの講演なんかを聞いていてもよくある。
淀川さんは映画が好きすぎて、頭の中で勝手にシーンを作っているんじゃないかな」と言うのです。
なるほどー、と納得し自分もそういう風に記憶を操作しているのかも知れないと思いました。

後日別の知人に同じ話をしたら「淀川さんほどの人なら、私達が観ている商業用に編集される前の
ディレクターズカット版みたいなのを観ていて、一般人には観る事のできないシーンなどを
観ているのかもよ」と言われ、それもそうかも知れないとも思ったのですが・・・。

ちょっと話が逸れてしまった様な気もしますが
要するに、私のおつむに対して、ちょっと怪しいなという疑惑があるのでした。

去年の今頃、色々な事で悩んだり落ち込んだりする日々が続いていたし
ちょっとキレイな景色を見て、ものすごくキレイだと思い込み
さらにどんどん記憶の中で脚色されていったのでは???
なんていう疑惑です。

記憶の中で作られた美しい物語、それは私の頭の中にふと浮かぶ思い出として
すてきな事かもしれないとも思うのでした。


まあ、人間の記憶なんていい加減なものだという事ですね。
けれど、そんな風に風化させてはいけない記憶もあります。

去年起こった震災の記憶。
私達の親達が味わった戦争の記憶。
きちんと継承し、二度と悲劇が起こらないようにしなければならない記憶。

先日の選挙で圧勝した自民党は憲法9条を改正すると言っています。
大きく議席数を伸ばした維新の会に至っては、徴兵制復活などとまで言及していました。
本当にこれを許しても良いのでしょうか?

自民党が勝つだろうという事は予想できた事でした。
でもここまでの圧勝というのは、どうしてなのでしょう。
決して国民の支持を集めていたわけではない事は
比例で当選した議員の少なさからも明らかです。

前回民主党に投票した無党派層が、たくさんの新政党へ分散してしまった結果なのでしょうが
一番に言える事は、投票率が少ないという事なのでしょう。

誰に入れても同じ。
政治には関心が持てない。
と言っている人たちが、たくさんいる。

でもちょっと想像すれば、わかる事なのに。
自分の身近な大切な人が、戦争に行かされるかも知れない。
原発の危険より経済を優先する社会。
たった一票で何が変わるの?と思うかもしれないけど
一票を入れる事から始まるのだと思います。

無関心は恐ろしい罪だと思うのです。

今の不景気な社会を作ったのも、長年の自民党による
公共事業投資で作られた莫大な負債だったのではないでしょうか?
そして一度はNOと示したのではなかったでしょうか?
忘れてはならない記憶。
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by himitsuno07 | 2012-12-20 12:03 | その他

秘密の庭のお庭番日記。小さな花や虫たち少女をモチーフに絵や人形を制作しています。


by いでぐちみわ